前回の記事では、「ベテランでも感覚だけで営業するのには限界がある」という話を書きました。

では、データで営業を改善しようとしたとき、次の問いが生まれます。

「何を使って、どう分析すればいいのか?」

今回は、私が既存のツールを試し、それでも満足できなかった理由と、 だから自分でアプリを作ることにした経緯をお話しします。


まず、あるものを全部試してみた

既存ツールではタクシー営業の課題に答えてくれない

「記録して分析する」。シンプルなことのように見えて、 いざやろうとすると意外とツールが見当たりません。

試したのは NotebookLM(Googleが提供するAIリサーチツール)です。 日報データを放り込んで、パターンを抽出してもらおうと試みました。

最新AIツールNotebookLMも試してみた。結果は…

結果は……期待に応えるものではありませんでした。

NotebookLMはもともと論文や資料の要約・整理に特化したツールです。 「この曜日のこの時間帯はどのエリアが一番効率がいいか?」 「雨の日の売上は晴れの日と比べてどう変わるか?」

タクシードライバーが本当に知りたい営業上の問いには、 うまく答えてくれませんでした。

ツールが悪いわけではありません。そもそも用途が違う。


タクシー営業に必要なのは「専用の問い」だった

タクシー営業には現役ドライバーにしか立てられない専用の問いが必要

試行錯誤の中でわかってきたのは、 汎用ツールでは「タクシードライバーとしての問い」が立てられないということです。

私が本当に知りたいのは、こういうことです。

  • 月曜の深夜2時、渋谷と新宿どちらが回転が速いか
  • 雨の日の羽田空港は待機列が伸びるが、実際に売上は上がるのか
  • 乗務時間が10時間を超えたとき、後半の乗車単価は落ちるのか
  • 「感覚的に稼げる」と思っているルーティンは、データで見ても正しいのか

これらはすべて、現役ドライバーにしか立てられない問いです。 そして既存のツールは、この問いに答えるように設計されていない。


だから、自分で作ることにした

ないなら作る。現役ドライバー×アプリ開発者

実は私には、タクシードライバーともう一つの顔があります。アプリ開発者です。

1記事目で「データプラットフォームを作っている」と書きましたが、 これは外注しているわけでも、チームがいるわけでもありません。 自分でコードを書いて、自分で設計して、作っています。

「ないなら作る」。

それが、Taxi Meter というアプリを開発し始めた理由です。

Taxi Meterは、タクシードライバーの営業を支援するためだけに設計された記録・分析アプリです。 日報を入力すれば、売上グラフや曜日別・時間帯別の分析がひと目でわかる。 「今日どのエリアで流すべきか」を、感覚ではなくデータで判断できるようにする。

現在MVPの開発を進めています。最初に実装するのは以下の3機能です。

  1. 日報入力 — 日付・売上・乗車回数・エリア・天気・メモ
  2. 売上グラフ — 日別・週別の推移を可視化
  3. 曜日別分析 — 「この曜日は稼げる/稼げない」をデータで確認

シンプルですが、これだけでも「感覚営業」から「データ営業」への第一歩になると信じています。


このブログで開発の過程を全部見せます

Taxi Labは、アプリの宣伝サイトではありません。

現役ドライバーが、自分の営業課題を解決するために、 データを集め、分析し、ツールを作り、実際に稼ぎに変えていく実験の記録です。

Taxi Meterの進捗、実際の日報データの分析結果、 「作ってみたけど使えなかった機能」も含めて、すべて公開していきます。

完成を待たずに、この過程自体を一緒に楽しんでもらえると嬉しいです。

次回は、実際の日報データから「曜日と時間帯の売上パターン」を公開します。 ブックマークして待っていてください。


Taxi Lab — 現役タクシードライバーによるデータ営業研究所