2024年6月から2026年2月までの約20ヶ月分、236乗務・7,392配車の日報データを分析しました。「金曜が一番稼げる」「深夜は単価が高い」という感覚は本当なのか。実際の数字で検証します。
データの概要
- 期間: 2024年6月〜2026年2月(約20ヶ月)
- 乗務回数: 236乗務
- 総配車数: 7,392件
- 勤務形態: 隔日勤務(都内・羽田エリア)
- 平均売上: 80,917円/乗務
紙で出力される毎月の日報を、AIと一緒にPythonで自作したOCRプログラムを使って一気にデータ化・集計したものです。すべて税込売上です。1人・1エリアのデータなので普遍的な結論ではありませんが、「現役ドライバーの生データ」として参考にしてください。
曜日別の平均売上

| 曜日 | 平均売上 | 乗務数 |
|---|---|---|
| 月 | 74,619円 | 36 |
| 火 | 81,175円 | 33 |
| 水 | 84,493円 | 32 |
| 木 | 80,416円 | 34 |
| 金 | 90,604円 | 32 |
| 土 | 81,576円 | 37 |
| 日 | 74,241円 | 32 |
金曜日が1位(90,604円)。これは予想通りでした。ただ2位が土曜ではなく水曜日というのは意外です。
月曜と日曜は74,000円台で最低。「月日はまじ良くない」という感覚はデータにもはっきり出ています。
時間帯別の乗車件数

グラフを見ると、2つの「谷」があります。
- 13〜15時の谷: 昼休憩(60〜80分)を取っているため
- 19〜21時の谷: 夜の休憩(60〜80分)を取っているため
休憩帯が数字にそのまま現れているのが面白いところです。逆に言えば、休憩帯以外は安定して稼働できていることも分かります。「16時以降は暇な時間が多い」という感覚がありましたが、データ上はそうでもありませんでした。体感と実態のズレの典型例です。
時間帯別の平均単価

深夜(25〜27時)の単価が高いのは予想通りでしたが、思っていたより件数もこなせていたのは意外な発見でした。帰宅需要で行先が遠くなり、1件あたりの走行距離が伸びることが単価を押し上げています。
曜日×時間帯のヒートマップ

曜日と時間帯を掛け合わせると、さらに細かいパターンが見えてきます。
データから見えた「体感と違った3つのこと」
1. 昼休憩を挟んでも13〜15時台の売上は悪くない 60〜80分休憩しているにもかかわらず、この時間帯の前後で件数・単価ともに安定しています。休憩前に滑り込む1件と、復帰直後の需要がうまく補っているようです。
2. 16〜19時が思ったより稼働できている 「夕方は流れが悪い」という印象がありましたが、データ上は安定した稼働時間帯でした。暇だったときの記憶が印象に残りやすいバイアスが影響していたのかもしれません。
3. GOアプリが使えない夜の時間帯に差が出る 夜の休憩(19〜21時)明けからはGOアプリの配車が減り、流しに頼る時間帯になります。日中はGOアプリがほぼ100%稼働しているのに対して、深夜の流しの件数が伸び悩んでいる。**「流しの下手さ」がデータに出てしまいました。**これは課題として認識し、深夜の縄張りと流し方を意識的に改善していくつもりです。
まとめ
- 稼ぐなら金曜日。月・日は諦める気持ちも大事
- 休憩の谷はデータに正直に出る。でも前後で取り返せている
- 深夜は件数より単価。思ったより悪くない
- 体感は当てにならない。データを見て初めて分かることがある
次回は月別トレンドと雨の日との相関を分析する予定です。
とはいえ、これを毎回OCRにかけて手作業で分析するのは大変です。だからこそ、乗務中にスマホからサクッと入力するだけで「自分の勝ちパターン」を自動で可視化してくれるアプリTaxi Meterを現在開発しています。まずは自分で使い倒して、この流しの下手さを克服したいと思います(笑)
使用データ: 個人の運転日報PDF(OCR抽出) / 分析ツール: Python(pandas・matplotlib)